日本人として忘れてはならない日 3.11
- 公開日
- 2020/03/11
- 更新日
- 2020/03/12
阿久比中学校
3月11日は、日本人にとって忘れてはならない日です。東日本大震災が9年前に発生し、当時のことや復興に向けての報道がたくさん流れています。今日は、東日本大震災発生した年、宮城県仙台市にある階上(はしがみ)中学校で行われた卒業式の答辞を、紹介します。
「階上中学校といえば、防災教育といわれ、内外から高く評価され、十分な訓練もしていた私たちでした。しかし、自然の猛威の前には人間はあまりに無力で、私たちから大切なものを容赦なく奪っていきました。天が与えた試練というにはあまりにもむごすぎるものでした。つらくて悔しくてたまりません。時計の針は14時46分を指したままです。でも、時は確実に流れています。生かされた者として顔を上げ、常に思いやりの心を持ち、強く、正しく、たくましく生きていかなければなりません。命の重さを知るにはあまりにも大きすぎる代償でした。しかし、苦境にあっても天を恨まず、運命に耐え、助け合っていくことが、これからの私たちの使命です。」
ひと言ひと言の重み、命の尊さ、そして、困難に出会ったときの人間の力強さを感じます。辛いけれど、そのつらさから逃げない、つらさを恨まない、困難に立ち向かう勇気、困難な中にあって希望を見出そうとする人間の強さを教えられたように思います。中学生のみなさんは、発生当時、小学校に入学する前だったので記憶にない人がほとんどだと思いますが、ご遺族の方々の思いと、この惨事はこれからも私たちとともに語り継いでいきたいと思います。