学校日記

12月9日(火) 社会科の学習(5年生)

公開日
2025/12/09
更新日
2025/12/09

5年生

南部小学校では、子ども達を対象にした情報モラル教育や、保護者地域・4年生以上の子ども達を対象にしたSNS講演会を行い、情報化時代に生きる子ども達が、とトラブルに巻き込まれないようするということを進めています。

今日は、生徒指導担当の先生が担任をする5年生の社会科の「情報社会に生きるわたしたち」という単元で、情報社会に潜む問題について深く掘り下げて考えました。

この時間の学習のねらいは、情報問題を加害者の視点から分析し、その巧妙さについて多角的に検討すること、そして友達と意見を共有しながら、情報問題への対応策を見直し、自分の考えを深めることでした。

子ども達は、被害者になる視点だけでなく、あえて情報問題を引き起こす立場(「情報問題ミッション」、略してJMM)になって作戦を練る活動に取り組みました。

この逆の立場からの考察を通して、情報問題の手口にだまされないように、普段自分が気を付けていることだけで十分なのかを考え直すことが授業の大きなポイントとしています。

まず、対象者(高校生)の情報を設定しました。

例えば、「スマホを持っている」「ゲームをよくやる」「情報問題に対する知識レベル…普通」などの設定です。

「情報問題ミッション」として、前時の学習で子ども達から出た「違法ダウンロードをさせて、ウィルスに感染させる」や「ネットショッピングで、偽物を買わせてお金をだましとる」など、具体的な情報問題をグループごとに選んでもらいました。

そして、ここで重要な条件として、「高校生の対象者は必ず一度思い留まる」という制約が与えていました。

今回のミッションの流れを、以下の「作戦1」「思い留まる」「作戦2」としました。

作戦1(しかけ):まず、ターゲットを誘い込む仕掛けを考える。(例:「アンケートに答えてくれたら、プレゼントがもらえるというチラシを配る」など)

そして、そのしかけを受けて、 一度、対象者は「怪しいと思って、様子を見る」などと思い留まる。

作戦2(追い込み):思い留まった相手を再度だますための巧妙な追い込み作戦をグループで考える。(例:「終了まであと3時間!と、焦らせる」など).

グループでの話し合いでは、「本当にこの作戦は有効か」「この問題の穴はどこか」といった授業者からの揺さぶりを受けながら、活発に意見を出し合い、作戦を練り上げました。子ども達は、自分たちがどんなことに騙されてしまうのか、どんな問題が社会で起きているのかなど、自分たちの経験を振り返りながら話し合うことができていました。

授業の最後には、協同学習ツールを使って、加害者視点での活動を通して「自分が普段気を付けていることのどこが不十分で、どう見直す必要があるか」を具体的に記述し、振り返りを行いました。

子ども達は、情報問題が巧妙な作戦で成り立っていることに気付き、「一度振り切っても、しつこくやってくることがあるから、しっかり情報を見極めないといけない」など、情報の受け手としての正しい判断力を深めることができました。

この授業を通して、子どもたちは情報社会の一員として、情報を正しく受け止め、責任をもって発信していくために大切なことを考えることができました。