5月15日(木) 理科の学習(6年生)
- 公開日
- 2025/05/15
- 更新日
- 2025/05/15
6年生
+4
子どもはたちは、テレビや本やインターネットで見聞きした情報を疑うことなく受け取り、知識として蓄積していきます。さらに授業では、普段からよく発言する子の話すことが“正解”であるような雰囲気が授業の中で生まれるようなことがあり、そのような状況下で学習を繰り返すと、周りの人の考えを無条件に受け入れたり、物事を一面からしか捉えられなくなったりしてしまう恐れがあります。
そこで、授業の中で、自然事象について触れる際に、既存の知識と結び付けさせて、納得させるのではなく、子どもたちに批判的に思考をさせることを授業者が意図的に行うことで、「もしかすると…」「こうするとこうなるのではないか…」と、仮説をもって、課題に対して追究を続けようとすることができるようになるのではないかと考えました。
今回の授業では、「一度、ろうそくが燃えた後のビンに火をもう一度入れると、すぐに消えるのはどうしてか」について「ろうそくの火が消えるのは酸素が17%に減ったせいなのか、二酸化炭素が4%に増えたせいなのか」をさまざまな条件で考えました。
原因は、酸素の減少なのか、二酸化炭素の増加なのかということを自分で考え、ペアで共有し、協働学習ツールを使って、グループで考えました。
授業支援ツールのポジショニング機能を用いて、自分の考えはどちら側なのかを示し、ペアやグループで検討した後に、その考えの変容もつかみました。
「酸素50%、二酸化炭素50%の気体に火を入れると、火はどうなるのか」ということについて、さまざまな条件で考えたことのまとめとして、考えました。
燃える前の空気と比べて、酸素は50%で増えている。
「火が消えるのに酸素が減ったことが関係しているとしたら、火はどうなるのだろうか」
二酸化炭素は50%で増えている。
「火が消えるのに二酸化炭素が増えたことが関係しているとしたら、火はどうなるのだろうか」
自分たちが考えたことを、「本当にそうなのか」「どうしてこうなるのか」ということを、授業者やグループの友達に言われることで、自分の考えを推論し直していました。
NHKの動画を見て、結論を知った時、酸素の量が関係することに気づきました。
その動画を見ているときでも、「ろうそくの炎の燃え方はどう?」と投げかけていました。
子どもたちは、考えることを楽しんでいました。
授業者が、授業の流れを工夫し、動画、授業支援ツール、協働学習ツールを駆使して組み立てることで、とても考えやすい内容になり、子どもたちの目の輝きも変わっていきます。